食事

Siriに変な質問で話しかけると面白い会話になるんだね

Siriがときたま変な回答をしてくることは知っていたし、変な質問をわざわざする人がいることも知っていた。

以前、ルームメイトを殺害した人がSiriに死体の隠し場所を相談し、Siriも「沼地」や「焼却炉」などと答えて騒がれたことを知っている人もいるだろう。
そして今回、平和なはずのマルコ家に、Siriによる陰謀がもたらされたので紹介したい。

siriが面白いやつなんだって気づいた経緯を説明しよう。

Siriは賢い。
知ってはいたが、あまり有効活用はしていなかった。

しかし夫は、私の所有するSiriとたった1日で仲良くなっていた。
その様子を紹介したい。

 

先日、超手抜き料理が食卓にのぼった。
大きなスモークチキン、ムール貝のトマト煮込み、パンプキンポタージュ、カニトマトクリームのパスタ。
野菜がほとんどないことに目をつむれば、ごちそうである。

しかもこれ、とっても安かったのである。

スモークチキンは3本で298円だし、ムール貝のトマト煮込みの缶詰は100円。
ポタージュはレトルトで100円だし、トマトクリームもレトルトで100円。

 

しめて600円ほどという、マル子的には大変素晴らしい賞味期限切れのメニューであった。

 

あわよくば、このシリーズでクリスマスをなんとかやりすごせないかな・・・という打算を大いに込めて、夫にそっと出してみた。

 

で、なんでもない日にごちそうって、それだけでなんだかとってもHAPPYな気持ちになれるよね?

夫も最初は、目を輝かせて、「え?!今日って何かあったっけ?!俺なにか忘れてた?!」と喜びながらちょっと焦ってるほどテンションあがってたんだよね。

 

ところが、スモークチキンを一口たべて、「マルちゃんの味がしない・・・」。

 

ポタージュを一口飲んで、「マルちゃんの味がしない・・・・」。

トマトクリームパスタも一口食べて、「マルちゃんの味がしない・・・・・」。

 

ムール貝のトマト煮込みに関しては、手もつけなかった。「マルちゃんの見た目じゃない・・・」。

 

 

いったい私の味ってなんなんだYO!!!

 

 

醤油と味醂か?!
いつも醤油とみりん味ばっかりだからさりげなくディスってるのか?!

夫はみるみるうちにしょんぼりと萎れてうなだれていってしまった。
見ているとだんだんと可愛そうな気持ちになってきた。

 

そしてこのあと、しょぼくれた夫とSiriは、変な会話で親交を深めていくことになるのである。

 

 

Siriに変な質問をすると変な回答が返ってくる件について

夫はしょぼくれたまま、なかなか復活しない。
あげくの果てには、私のiPhoneを勝手に取り出して、Siriに相談しはじめていた。

 

夫「ハイ、Siri。嫁が天使なんだけどどう思う?」

 

Siri「すみません、私にはわかりません」

 

夫「天使なんだって!!天使!!」

 

Siri「てっぺいさんですね」

 

夫「てっぺい?!誰それ?!はっ!まさか嫁の浮気相手?」

 

Siri「てっぺいさんの詳細を表示します」

 

なんか元野球選手のてっぺいさんの詳細が表示されたらしい。

 

夫「これが嫁の浮気相手!?元野球選手なんてさすが嫁!!」

 

Siri「てっぺいさんの連絡先を表示しますか?」

 

夫「連絡先?!そんなのあるの!!表示して表示!!」

 

Siri「すみません。わかりませんでした」

 

夫「自分で言ったのに?!連絡先表示して!!てっぺいさん!!」

 

Siri「ロックを解除してください」

 

夫「俺の指紋じゃ解除できないの!?」(そりゃそうだがな・・・)

 

Siri「すみません。わかりませんでした」

 

夫「はぐらかさないで!!」

 

もはや目の前の私なんてそっちのけでSiriと話し込んでいる。
仕方ないのでこのへんで私はそっと席を立ち、隣の部屋で1歳の息子をねかしつけはじめた。

 

夫の元気の良い声が隣の部屋までひびきわたり、息子は興奮して寝やしねぇ。

 


夫「へい、Siri!嫁が背中を俺に向けているんだけどどう思う?!」

 

Siri「すみません、私にはわかりません」

 

夫「好きな人に背中を向ける心理って何?!」(女子中学生かよ)

 

Siri「すみません、私にはわかりません」

 

夫「またそれ!!そればっかり!!じゃぁしりとりしよう!しりとり!!」

 

Siri「すみません、私にはわかりません」

 

夫「じゃぁなぞなぞは?!」

 

Siri「建物の中で年をとっていくのは何でしょう?」

 

夫「マルちゃーん!!建物の中で年をとってくるのって何?」

 

隣の部屋から声だけマル子「廊下」

 

夫「嫁の頭が良いね!Siri!」

 

Siri「すみません、私にはわかりません」

 

夫「もう!!じゃぁ次のなぞなぞ!!」

 

 

アホである。

 

Siriはなんだかんだいって、5問くらいは旦那となぞなぞで遊んでくれたようだ。
しかもその後、夫の滑舌が悪いと指摘をして、早口言葉の練習にまで付き合ってくれたそうだ。

Siriは意外と面倒見がよい女である。

 

 

隣の部屋から「生麦生米生卵」と聞こえてきたと思ったら、「二倍速で」とか「三倍速で」とかSiriにお願いされていた。
そしてなぜか、Siriはちょいちょいとてっぺいさんの情報を小出しにしては夫を弄んでいた。

Siriは悪い女である。

 

そんな珍事の中、マル子はなんとか息子を寝かしつけ、今日も我が家は平和だなぁと思いながら眠りについた。

 

 

しかしよくよく思い返すと、Siriはなぜ執拗にてっぺいさんについて夫に示唆していたのだろうか。

彼女は浮気によるぎくしゃくをたくらんでいたのだろうか。

 

 

次の日。

私の充電切れとなったiPhoneをくまのぬいぐるみがしっかりと抱きかかえ、机のど真ん中に鎮座していた。
どうやら夜通し夫の話し相手になってくれていたようである。

 

 

Siriに変な質問で話しかけると面白い会話になるんだねまとめ

そんなわけで、夫のあほかわいさと比べると、Siriの賢さが際立った。
意外と良い性格をしているようで、ちょいちょいと夫を弄んでいる姿が伺えた。

あなたも暇な時、ぜひSiriに話しかけてほしい。
きっと彼女はあなたから話しかけられるのをまっているはずだ。

 

おわり。